今月に入っていくつもの台風が世間を騒がせております。

圧倒的な暴風を前に、
非力な人類は備えを万全にして、
嵐の過行くのをじっとこらえるしかありません。

「台風」という言葉は近年できた言葉で、
それ以前は「野分（のわき）」と呼ばれていました。

野分は古典から現代にかけての様々な文学で登場します。
夏目漱石の『野分』など数えるときりがありませんが、
周囲をかき乱して景色を一変させる特徴は、
人の心の移ろいを描くのに絶好の題材なのでしょう。

清少納言の『枕草子』にも「野分のまたの日こそ」と題して
台風の翌日に荒れた庭の草花の様子と、
嵐に翻弄された人々の様子が瑞々しく語られています。

百人一首の編者で名高い藤原定家も野分の歌を残しています。

荻の葉にかはりし風の　秋のこゑ　やがて野分の露くだくなり（定家）

――萩に吹く風に秋の風情を感じていたのに、それが野分に変わってしまい、せっかくの美しい萩の下露も吹き飛ばしてしまう……
そういうちょっと寂しい内容の歌です。

このように古くから情緒を壊す暴君である野分＝台風ですが、
その到来とともに人体にも様々な悪影響を及ぼします。

特に顕著なのが気圧です。
気圧の乱高下により、あちこちに痛みやだるさが出てきます。
また、精神的に落ち込む等、気分にも影響があることが知られています。

台風が近づく前、通り過ぎた後など、
身も心もリフレッシュするため、
どうか当店のご利用をおすすめいたします。

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