こんにちは。Re.Ra.Ku尾山台店の高島です。

前回は太極拳だったので、今回は中国思想について述べたいと思います。
太極拳も陰陽論で構成されているので、今回の内容と無関係ではありません。

陰陽論と関係して、中国人の鋭い洞察を表す諺に「物極必反(物極まりて必ず反転す)」というのがあります。
陰はいつまでも陰のままではなく、陽はいつまでも陽のままではありません。陰が極まれば陽となり、陽が極まれば陰となるように、陰と陽は必ず転換します。

事例を挙げると、南へ行けば暖かいですが、地球上の最も寒い所は南の極限です。
自動車のタイヤは溝がすり減ってツルツルになると滑って危ないですが、スポーツカーのタイヤは溝が無くツルツルです。これは、ある一定のスピードを超えると設置面積が多いツルツルなタイヤの方がブレーキが利きやすいからです。
暑ければ服を脱ぎますが、中東では紫外線から身を守るために服で全身を覆います。
また、この世で最も早い光速で進むと相対性理論により時間が極めてゆっくり流れます。

このように、この世の事物は一面的ではなく必ず両面を併せ持ち、そしてそれは固定したものでは無く常に流動的に転換するという考えです。

物事には陰と陽な必ず存在し、そしてそれは必ず循環するというのが中国人の考え方の基本となっています。
欧米志向のブルース・リーも、この「太極図」をジークンドー（截拳道）のマークに採用しています。