Re.Ra.Ku 新大塚駅前店
雨の日に似合う、名作児童文学のススメ
2019.06.10 18:33
こんにちは。
Re.Ra.Ku 新大塚駅前店です!
今日は朝から土砂降りですね。
ここまで本格的に降ってくれると、もうあきらめがついて、
逆にこの雨を目いっぱい楽しんでやろうか──そんなふうにも思ってしまいます。
そこで、こんな雨の日にとてもよく似合う、児童文学の名作を一編ご紹介。
◆天沢退二郎著
『光車よ まわれ!』(一九八三年初版刊行)
です。
主人公の少年の通う小学校の周辺では、おかしな事件が多発していた。
地面の水たまりに顔を沈めて溺死している子どもがいたり、クラスメートの少年たちが一瞬だけ、ずぶ濡れの異様な怪物の姿に化けたり……
やがて“水”を媒介にした、そんな奇怪な現象が町全体に規模を拡大し始める。おまけに、緑の服を着た『緑衣隊』と呼ばれる憲兵のような奴らまでもが暗躍し始める。そんな不可解な状況の中、リーダーシップに優れた少女の龍子を中心として、子供たちはこの事態の裏側に潜む敵を倒すため、“光車”と呼ばれる魔法の品を探す冒険の旅に出かけるのだが──主人公たちは、首尾よくその“光車”を見つける事ができるだろうか?
……とまあ本作はそんな筋書きなのですが、異様な迫力で描写される不可解で不気味な光景と、終始先の読めないスリリングな展開にはページをめくる手についつい力が入ってしまいます。
作者の筆が奏でるのは、このうえなく幻想的であると同時に、謎に満ちた、非常に不気味な物語です。
昨今のライトノベルやWeb小説などは、テンプレート的な世界観を背景に、非常に分かりやすい表現で描かれるなど、
“読みやすさ わかりやすさ”
に特化した書き方、編集がなされているように思えますが、この作品は少々難解ながらも、そんな有象無象のお手軽ファンタジー小説群を軽く蹴散らす、恐ろしいほどの迫力で読者を別世界にいざなう事でしょう。本書の物語に浸り過ぎたアナタは、雨の日の水たまりに異常な恐怖心を覚えたりしてしまうかもしれませんよ
そんな、児童文学の世界に未だに燦然と輝き続ける、この『光車よ まわれ』、初版の発行から四半世紀が経過したいまでも今でも復刻、増刷がなされている、文字通りの不朽の名作です! 是非、ご一読をお薦めいたします。
アナタは読了後に──
雨の日の世界の見え方が違ってくるかもしれませんね……。
それでは、また☆
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